■ 研修年次に応じた外科医知識を有する
- 研修の目的
- 医師として、外科医としての使命を共有できるチーム医療に参加できる医師を育てる事を目的とする。内容としては主に卒後3年目から6年目までの外科後期研修プログラムと6~10年目までの指導医教育プログラムから構成されている。
研修期間を通して約1300例の手術を執刀するが症例数の多さに流されることなく1例1例の患者さんとの触れ合いを大切にし、各疾患の医学的知識と外科治療技術の研鑽を怠ることなく日々精進して、「メスの持てる内科医」であることを理想とする。 - 行動目標:SBO
-
1) 外科医として、疾患のみならず患者を全人的に管理する能力を身につけるよう努力する。 2) 外科医として、患者とその家族に対するいわゆるインフォームドコンセントの重要性・難しさを理解する。 3) 外科医として、他の医師や医療従事者と協調して診療するチーム医療の態度を身につける。 4) 一般外科、消化器外科、小児外科、呼吸器外科、乳腺内分泌外科、血管外科など多岐にわたる疾患の
中でも、特に日常診療で遭遇する疾患に対しては 診断と治療の基本を修得する。5) 常に考える姿勢を持ち、知識、理論、新しい技術を創造する能力を身につけ、「メスの持てる内科医」
を心がける。
【 知識 】
HO-3: | HO-4: | HO-5: | HO-6(Chief): |
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ショック・モニタリング | 胃癌 | 腎・副腎 | 成人教育技法 |
感染症 | 大腸癌 | 血液浄化 | 看護システム |
麻酔(全身麻酔・硬膜外麻酔) | 肝胆膵疾患 | 婦人科疾患 | レセプト |
乳癌・乳腺疾患 | 慢性腎不全 | 小児外科 | インフォームドコンセント |
甲状腺疾患 | 肺癌 | 災害医療(TMAT アドバンス) | 医療訴訟 |
痔核・痔瘻 | 縦隔腫瘍 | 化学療法(抗癌剤治療) | |
胃・十二指腸良性疾患 | 末梢動脈・静脈 | ||
小腸良性疾患 | 災害医療(TMAT ベーシック) | ||
大腸良性疾患 |
【 手術 】
HO-3: | HO-4: | HO-5: | HO-6(Chief): | |
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消 化 器 ・ 腹 部 内 臓 |
胃・十二指腸穿孔修復 | 胃切除術(部分切除、幽門側) | 胃全摘術 | 食道切除再建 |
虫垂切除術 | 胃空腸吻合術 | 腹会陰式直腸切断術 | 左上腹部内臓全摘 | |
結腸部分切除術 | 小腸部分切除術 | 肝部分切除術 | 腹腔鏡下胃手術(全般) | |
人工肛門造設術 | 癒着剥離術 | 胆管空腸吻合術 | 骨盤内臓全摘術 | |
肛門直腸周囲膿瘍切開術 | 結腸半側切除術 | 膵体尾部切除術 | 腹腔鏡下大腸手術(全般) | |
痔核根治術・痔瘻根治術 | 高位・低位前方切除術 | 肝切除術(区域以上) | ||
直腸脱手術(経肛門的) | 人工肛門閉鎖術 | 膵頭十二指腸切除術 | ||
腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 直腸脱手術(腹会陰式) | 膵全摘術 | ||
鼠径・大腿ヘルニア修復術 | 開腹胆嚢摘出術 | |||
腹壁瘢痕ヘルニア修復術 | 総胆管切開術・裁石術 | |||
急性汎発性腹膜炎手術 | 膵腫瘍核出術 | |||
脾摘出術 | ||||
乳 腺 |
乳腺腫瘤摘出術 | |||
乳房温存手術 | ||||
乳房全切除 | ||||
乳管腺葉区域切除 | ||||
呼 吸 器 |
胸腔鏡下肺部分切除術 | 肺葉切除術(開胸、鏡視下) | ||
肺全摘除術 | ||||
胸膜肺全摘術 | ||||
縦隔腫瘍切除術 | ||||
心 臓 ・ 大 血 管 |
心膜開窓術 | 腹部大動脈置換術 | ||
大静脈血行再建 | ||||
末 梢 血 管 |
下肢静脈瘤抜去術 | 動脈血栓摘除術 | ステントグラフト内挿術 | 末梢動脈瘤手術 |
中心静脈ポート留置術 | 内シャント造設術 | 腹部内臓動脈血行再建 | ||
パーマネントカテーテル留置術 | 末梢動脈血行再建 | |||
末梢動脈閉塞に対するPTA・ステント | ||||
頭 頸 部 ・ 体 表 ・ 内 分 泌 外 科 |
甲状腺切除 | 上皮小体摘除術 | 上皮小体全摘除・自己移植術 | 頚部郭清 |
甲状腺亜全摘・全摘術 | 副腎摘除術 | |||
卵巣摘除術 | ||||
小 児 外 科 |
肛門周囲膿瘍切開排膿 | 鼠径ヘルニア修復術(小児) | ||
腸重積整復術 | ||||
メッケル憩室切除術 | ||||
外 傷 |
各種外傷手術(開胸・開腹) | |||
血管造影・塞栓術 | ||||
そ の 他 |
下肢切断術 | |||
CAPDカテーテル挿入術 | ||||
【 手技 】
HO-3: | HO-4: | HO-5: | HO-6(Chief): |
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上部消化管造影 | 上部消化管内視鏡検査 | 経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD) | 食道・十二指腸ステント留置 |
下部消化管造影(注腸) | 下部消化管内視鏡検査 | 胆管ステント留置 | 縦隔鏡下生検 |
胆道造影 | 経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTGBC) | 心嚢穿刺 | マンモトーム生検 |
瘻孔造影 | 超音波下膿瘍ドレナージ | 開胸心マッサージ | 大動脈クロスクランプ |
直腸鏡 | 輪状甲状間膜切開 | 血液浄化法/血液透析 | |
甲状腺腫瘍針細胞診(FNA) | イレウス管留置 | シャント造影 | |
乳腺腫瘍針生検(CNB) | 経肛門的イレウス管留置 | 創外固定 | |
胸腔ドレナージ | 外科病理 | ||
膀胱穿刺 | ATLS,JATEC | ||
S-G挿入と循環動態評価 | |||
人工呼吸器管理 | |||
硬膜外カテーテル挿入 | |||
形成外科的縫合 | |||
膀胱穿刺 | |||
ACLS |
■ 研修年次に応じた外科教科書を詳読し、外科知識について述べることができる
- HO-3: Manual of surgical therapeutics
- HO-4: Current Surgical Diagnosis & Treatment
- HO-5: Sabiston's Textbook of Surgery
- HO-6: Sabiston's Textbook of Surgery
■ 外科的態度
- ■ 患者様を中心に思考・行動できる
- ■ コメディカルと協調的に仕事ができる
- ■ いつも丁寧な言葉使いで会話し、清潔な身なりができる
- ■ 診断が的確にできる
- ■ 判断が迅速にでき,行動できる
- ■ 治療の時期,範囲,内容を的確に判断できる
- ■ 合併症に対し的確な治療ができる
■ 生涯教育、研究的態度
- ■ 統計的手法を用い,臨床データを整理できる
- ■ コンピュータを用いた文献検索が自在にできる
- ■ 整理された個人的文献ファイルを構築している
- ■ 研究テーマを見つけることができる
- ■ 積極的に学会発表できる